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コードバン財布の魅力とは?種類やメリット・選び方なども解説

公開日:2022年5月16日 更新日:2022年5月19日

 
コードバン財布の魅力とは?種類やメリット・選び方なども解説

コードバンは「革のダイヤモンド」ともいわれる貴重な素材です。財布の素材としても活用されており、仕上げの方法によって見た目や質感などが異なります。

本記事では、コードバン財布の魅力や種類、メリット、デメリットなどを解説します。コードバン財布を選ぶポイントや、お手入れ方法も紹介していますので、参考にしてください。

目次
01.コードバンとは
02.コードバン財布の種類
03.コードバン財布を持つメリット
04.コードバン財布の弱点
05.コードバン財布を選ぶポイント
06.コードバン財布のお手入れ方法
07.まとめ

コードバンとは

コードバンとは

コードバンとは、農耕馬の臀部から採れる革を指します。 臀部には約2mmの「コードバン層」とよばれるコラーゲン層があります。この層を慎重に削り出すことで、コードバンが得られます。

「革のダイヤモンド」といわれる理由

コードバンは、農耕馬からしか採れず、一頭から採れる量もわずかです。この希少性の高さから、コードバンは「革のダイヤモンド」といわれています。
見た目の美しさや、厚さ2mmのコードバン層から削り出して採取する作業が、ダイヤモンドの採掘に似ていることも「革のダイヤモンド」といわれる理由です。

コードバンの魅力

コードバンの魅力として、美しい光沢や、なめらかでキメ細かい質感、高級感が挙げられます。素材の光沢に変化があることも、コードバンの魅力でしょう。
使い始めたばかりのコードバンは、それほど光沢が強くありませんが、使い込むことによって強くなっていきます。また頑丈で、牛革の約3倍の耐久性を持つといわれています。

関連記事:【山藤革辞典】コードバン

コードバン財布の種類

コードバンは様々な小物用素材として普及しています。ここではコードバン財布の種類について解説します。

水染めコードバン

水染めコードバンは、水性染料で革の表面に染色を施したコードバンです。
オイル仕上げコードバンと同程度の美しさを持つ、日本製のコードバンです。アニリンという染料を使うため「アニリン染め」ともいわれます。
オイル仕上げとは対照的に、革の内部の油脂量を最小限にしているため、革が硬く、折り曲げに弱いです。
山藤で販売しているコードバンのお財布はこの水染めコードバンを使用しています。革の折り曲げに対応するために、革漉きによって厚みを調整しています。

オイル仕上げコードバン

オイル仕上げコードバンは、世界で最も流通しているコードバンの種類です。
革の内部に油脂成分を浸透させているため、手触りがよく、素材の表情のムラも楽しむことができます。
また、ツヤ加工を施している製品が多く、強い光沢があります。折り曲げた時の素材のひび割れが少ないことも魅力のひとつです。

顔料仕上げコードバン

顔料仕上げコードバンは革の表面に顔料のコーティングを施したもので、ランドセル用として日本で開発された製法です。
一般的なコードバンよりも安価で大量に製造できるタイプのコードバンです。
耐水性や耐久性が高いことがメリットですが、素材の高級感が他のコードバンより劣ります。

シェルコードバン

シェルコードバンは、オイル仕上げコードバンの一種です。ア
メリカの老舗タンナーであるホーウィン社が「シェルコードバン」という名前を商用登録し、販売しています。
近年は素材が減少しており、革靴用の素材として優先的に利用されることも多く、シェルコードバン財布の希少性が高まっています。

コードバン財布を持つメリット

コードバンは長年にわたり世界中で愛用されています。ここでは、コードバン財布を持つメリットについて解説します。

コードバン財布を所有することで、最高級の製品であるという特別感を味わうことができるでしょう。

所有する喜びを味わえる

コードバン財布を所有することで、最高級の製品であるという特別感を味わうことができるでしょう。素材が持つ美しさと手触りについて具体的に解説します。

美しさ

コードバン財布は、キメが細かく美しい光沢を持ちます。高級感だけでなく上品さも兼ね備え、人目を引くような存在感も魅力です。
他の革財布にはない美しさを持ち、100年以上愛され続けています。

手触り

滑らかな手触りもコードバンの魅力として挙げられますが、仕上げの製法によって触り心地は異なります。
オイル仕上げコードバンは、革の内部にオイルが浸透しており、しっとりとした質感を持ちます。

長く持ち続けられる

コードバン財布は、長く持ち続けることで得られる魅力もあります。ここでは、耐久性とエイジングについて解説します。

耐久性

コードバンは耐久性が高く、牛革の3倍の強度があるといわれています。ただし引っ張りや押し込みには強いものの、表面に傷が付きやすい側面があります。表面がキメ細かく美しいため、小さな傷でも目立つことがあります。

エイジング

エイジングとよばれる経年変化も、コードバンの魅力として挙げられます。
コードバン財布は、使い続ける中で色や光沢が変化していきます。扱い方やお手入れによって変化は多彩で、世界で唯一のアイテムに育てていく楽しみがあります。
特にオイル仕上げや、水染めのコードバンが、このエイジングの魅力を感じることができます。

コードバン財布の弱点

ここではコードバン財布のデメリットについて解説します。デメリットも理解したうえで購入するようにしましょう。

耐水性が低い

コードバンは耐水性が低いというデメリットがあります。水に濡れるとシミになりやすく、放置していると「水ぶくれ」ができてしまいます。
汗などが付着した場合は、塩分やアンモニアにより変色することもあります。雨や汗などで濡れないように注意し、濡れてしまった場合は乾いた布などで拭き取りましょう。

傷が目立ちやすい

コードバンのデメリットとして、傷が目立ちやすいことも挙げられます。革の表面が滑らかで光沢があるため、小さな傷でも目立ってしまいます。
カバンやポケットの中で他の物がぶつかったり擦れたりするだけでも傷が付きます。傷が浅い場合は、エイジングで徐々に目立たなくなっていきます。

コードバン財布を選ぶポイント

様々な種類やデザインのコードバン財布がありますが、ここではコードバン財布を選ぶポイントについて解説します。

仕上げの種類で選ぶ

コードバンは、仕上げによって色の出方や質感、特性が異なるため、仕上げの種類で選ぶようにしましょう。
例えば、エイジングを楽しみたい場合はオイル仕上げコードバン、強い光沢が好みの場合は水染めコードバンを選ぶとよいでしょう。
リーズナブルな値段で、ムラがなくツルッとした質感が望ましい場合は、顔料仕上げのコードバンをおすすめします。

日本製を選ぶ

高い技術力による耐久性に優れた日本製を選ぶことをおすすめします。日本製のコードバンは、日本の職人が品質や素材に強いこだわりを持ってつくりあげています。
メンテナンスや修理の際にすぐに対応してもらえることも、日本製のメリットです。
海外ブランドのコードバンは修理に時間がかかり、高額になる可能性があります。

デザインで選ぶ

財布は普段から使うものなので、デザインや機能面を重視して選ぶことも大切です。
財布で多く使われているのは長財布と二つ折り財布ですが、財布の厚さや収納できるカード枚数などを考慮して選択しましょう。
財布の持ち運び方法がカバンかポケットであるかなども重要な判断要素となります。

コードバン財布のお手入れ方法

コードバン財布の魅力を最大限に享受するためには、普段のお手入れも重要です。ここではお手入れ方法について解説します。

乾拭きをする

日常的に乾いた布でコードバン財布を拭き、表面のほこりや汚れを落とすことが重要です。
コードバンは水分や油分を吸収しやすい素材であるため、オイルやワックスを使うとシミになる場合があります。
お手入れを継続して長期間使用していくと、エイジングによって馴染みのよい質感に変化していきます。

クリームを使う場合

革の表面が乾いてきたらクリームでお手入れをしてください。毎日使用していれば、手の油分によって保湿されますが、汚れや水分が付着した状態で放置すると、革の表面がひび割れする可能性があります。
ごく少量のクリームを乾いた布に付けて、革の表面全体に塗り込むようにお手入れしましょう。また、クリームは汚れ落とし成分の入っていないものを使用してください。

防水スプレーは使わない

コードバンは耐水性が低いため、防水対策は大切ですが、防水スプレーは使わないようにしてください。防水スプレーの水分がシミや変色につながる場合があります。
一度付いてしまったシミや変色は元に戻すことが困難です。コードバンの魅力である艶が消えてしまうこともあるため注意しましょう。

関連記事:【革のお手入れ】コードバン

まとめ

コードバン財布には、美しい素材や耐久性、エイジングなどの魅力があります。
一方、耐水性の低さや傷の目立ちやすさといったデメリットもあります。コードバン財布を選ぶ際には、本記事で紹介したポイントを参考にしてください。購入後は適切なお手入れをしながら使うことをおすすめします。

山藤は、革財布をはじめとする革小物製品の工房です。直営のためアフターケアが充実しており、セミオーダー対応やオリジナル開発された革なども山藤の魅力です。コードバン財布をお買い求めの際は、ぜひご利用ください。

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会社名:株式会社 山藤

部署名:生産・デザイン・広報

執筆者名:山本みなみ

執筆者の略歴(職務経歴、保有資格、受賞歴など):日本鞄ハンドバッグ協会 紳士小物 技術認定(皮革部門)3級

SNSのリンク:https://www.instagram.com/tokyo_yamatou/?hl=ja

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