公開日:2020年7月10日 更新日:2020年7月10日
ブライドルレザーはロウがしっかり染み込んでいるので、カサつきが見られない限りクリームなどの油分を与える必要はありません。むしろ過度な油分の追加は、革に悪影響を及ぼすので避けましょう。日常的なケアとしては、使い古したシーツなどの柔らかな綿布で乾拭きするだけで十分です。表面の埃や指紋を拭き取るだけで十分に輝きを取り戻してくれます。
革の乾燥が気になる時は、汚れを落とすブラッシングをしてからクリームを薄く塗り込んでください。山藤では水分が少ないワックスタイプの『ブライドルレザー専用クリーム』をオススメしています。
ブライドルレザー製品を購入すると、新品なのにざらざらしている部分がある…と思うことがあるかもしれません。特に湾曲部など負荷がかかる部分は、繊維が逆立っていたり、繊維が伸び細かい皺のようなざらつきが出ます。新品の場合は、革にオイルがしっかり含まれていますので油分をプラスする必要はありません。使用を重ねることでオイルが革全体にまわり、ざらつきも自然とおさまっていきます。
ブライドルレザーの楽しみは何と言っても経年変化。使用するうちにロウが馴染んで、艶が生まれます。この艶、他の革には見られない光沢なのです。また、コードバンの艶に似ているとも言われたりします。
山藤で使用しているブライドルレザーは、1840年創業の英国老舗タンナー THOMAS WARE & SONS (トーマスウェアアンドサンズ)社製の革です。イギリスにある3つのベジタブルタンニン鞣しタンナーの1つとして広く知られています。広大な工場には400以上のピット槽があり、今もなお使われている馬具やベルト、財布などに使われるブライドルレザーを生産しています。
ブライドルレザーは汚れや水分にも強く、使い勝手の良い革です。ぜひ一度、使ってみてくださいね。
マルチパーパスシリーズ