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【山藤革辞典】ブライドルレザー

公開日:2020年6月23日 更新日:2020年7月10日

 
ブライドル

堅牢さと気品溢れる革『ブライドル レザー』

革製品を探す中で、この革の名を耳にしたことがある方も多いかもしれませんね。 『ブライドル (BRIDLE)』とは馬具を意味します。今回はそんなブライドル レザーについて説明していきます。

ブライドル レザーとは

イギリスで1000年以上の歴史がある、乗馬の馬具として作られた伝統的な革です。馬具として作られたのですから、すぐに切れたりしたら命を落としかねません。丈夫な革にするために、原皮は厚くて丈夫なカウハイドレザー(生後2年以上の牡牛の革)を使用しています。 また、革に何度も蜜蝋や植物性油などのロウを塗りこむことで強度と耐久性、防水性を高めています。なんと、通常の鞣しが終わった後に、10週間以上もロウを染み込ませるため、手間がかかり高級皮革として知られています。


革の個性を愉しめる

ブライドル レザーに使用されるのは、牛革の中でもっとも硬く、繊維が詰まっていて丈夫なショルダー部分。ショルダー部分は血筋やトラ(シワ)、バラ傷など、天然皮革ゆえの個性が多くみられる部分です。その為、唯一無二の革を愉しめるのです。


ブライドルシリーズ

表面に見えているものは?

表面に浮き出ているのは白い粉のようなもの。これは柄なの?と聞かれることがよくありますが、実はこれが「ブルーム」と呼ばれるロウなんです。これがブライドルレザーの証でもあります。使用を重ねるうちに表面のブルームは馴染んで見えなくなります。稀に冬などの気温が低い時にロウがまた浮き出てくることもあります。まるで革が生きているようで不思議ですね。

経年変化

ブライドル レザーの楽しみは何と言っても経年変化。使用するうちにロウが馴染んで、艶が生まれます。この艶、他の革にはみられない深い光沢なんです。 また、コードバンの艶に似ている、とも言われたりします。

山藤のブライドル レザー

山藤で使用しているブライドル レザーは、1840年創業の英国老舗タンナーTHOMAS WARE & SONS(トーマスウェア&サンズ)社製の革です。 イギリスにある3つのベジタブルタンニン鞣しタンナーの1つとして広く知られています。広大な工場には400以上のピット槽があり、今もなお使われている馬具やベルトや財布などに使われるブライドル レザーを生産しています。


ブライドル レザーは汚れや水分にも強く、使い勝手の良い革です。ぜひ一度、使ってみてくださいね。

 

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